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家計管理を続けていくと、今のお金の流れが少しずつ見えてきます。

家計管理は単なる記録ではなく、将来を考えるための土台になります。

毎月の収入はいくらあるのか。
何にいくら使っているのか。
毎月いくら貯められているのか。
年間では、どのような支出があるのか。

将来のお金が不安なのは、必要な金額が大きいからだけではありません。

今の家計から、これから先へどのようにつながっていくのかが見えないことが、不安の大きな原因です。

今回は、これまで整えてきた家計が、どのように将来を考えるための材料になるのかを整理します。

家庭にも、家計を振り返る機会が必要

会社は毎年、決算を行います。

売上はいくらあったのか。
経費はいくらかかったのか。
利益はどれくらい残ったのか。

その結果をもとに、売上を増やすのか、経費を見直すのか、どこへ資金を使うのかを考え、今後の計画を立てていきます。

家庭が会社と同じような決算資料を作る必要はありません。もちろん、家計の内容を細かくまとめたり、誰かに公開したりする必要もありません。

ただ、今の収入と支出を振り返り、これからのお金の使い方を考えるという点では、家庭にも同じような機会が必要だと思います。

電卓と家計資料を使って収支を振り返る様子
家庭でも、収入と支出を定期的に振り返る機会が必要です。

今月は黒字だったのか、赤字だったのか。
年間では、いくら貯めることができたのか。
支出の中に、見直した方がよいものはなかったか。

こうした振り返りがなければ、家計がどちらへ向かっているのかを判断できません。

今月の黒字だけでは、将来を判断できない

毎月の生活が何とか黒字になっていれば、今すぐ困ることはないかもしれません。

しかし、将来には毎月の生活費とは別に、まとまったお金が必要になることがあります。

子どもの教育費、住宅の購入や修繕費、車の買い替え、家電の買い替え、親の介護、自分たちの老後資金などです。

住宅、車、現金で将来の大きな支出を表したイメージ
毎月の黒字だけでなく、将来予定される大きな支出にも目を向けます。

今の収支だけを見ていると、こうした将来の支出まで含めて判断することはできません。

ただし、今回の段階で将来の金額を細かく計算する必要はありません。

まずは、毎月の黒字額だけで家計を判断するのではなく、今後はまとまった支出もあると気づくことが大切です。

家計管理で、将来を考える材料がそろう

このシリーズでは、家計簿で収入と支出を把握し、固定費変動費、基礎生活費とゆとり費に分けて考えてきました。

また、先取り貯蓄生活防衛資金年間支出、金融機関や銀行口座の整理についても取り上げてきました。

これらは、それぞれ別の作業に見えるかもしれません。
しかし、すべて将来のお金を考えるために欠かせない材料です。

収入、支出、貯蓄、資産の4項目を整理したイメージ
家計管理で把握した数字が、将来のお金を考える材料になります。
  • 毎月の収支から、継続して貯められる金額が分かる
  • 基礎生活費から、生活を守るために必要な金額が分かる
  • ゆとり費から、自分や家族が大切にしたい支出が分かる
  • 年間支出から、毎月の家計簿だけでは見えない支出が分かる
  • 預貯金や口座を整理すると、今準備できている資産が分かる

家計が整うとは、単に支出が減ることではありません。

今の収入・支出・貯蓄・資産の状態がつながり、家計の全体像を把握できることです。

家計管理だけで、将来のすべてが分かるわけではありません。
しかし、現在の収入・支出・貯蓄・資産が分からなければ、現実的な将来設計はできません。

家計管理は、将来設計を始めるために欠かせない土台です。

そろった数字を、将来の予定につなげる

教育費、住宅費、老後資金などを考えると、金額の大きさに不安を感じる方もいると思います。

まずは、家計管理で把握した収入・支出・貯蓄・資産と、今後予定している大きな支出を並べてみることが大切です。

進学、住宅購入、老後資金の予定を書き込んだカレンダー
家計の数字と将来の予定を並べると、準備すべきことが見えやすくなります。

この段階で、必要な金額や時期を正確に計算する必要はありません。
「いつ頃、どのようなお金が必要になりそうか」を意識するだけでも、漠然とした不安が、これから確認すべき課題に変わります。

具体的な金額や時期を置き、今の家計で対応できるかを確認するのは、もう一段先の話です。

家計の見通しは、人生の選択肢を増やす

家計が見えないままでは、大きな決断をするときに不安が先に立ちます。

住宅を購入してもよいのか。
子どもの進路をどこまで支えられるのか。
働き方を変えても生活できるのか。
旅行や趣味に、どれくらい使ってよいのか。
いつ頃まで働く必要があるのか。

住宅購入、教育、働き方、旅行、老後の生活を示す道しるべ
家計の見通しが立つと、自分や家族が大切にしたい道を選びやすくなります。

家計が整っていれば、こうした問いを感覚だけで判断せず、数字をもとに具体的に考えられるようになります。

もちろん、お金が人生のすべてではありません。

しかし、家計の見通しが立てば、限られたお金の中でも、何を優先するかを自分で選びやすくなります。
反対に、見通しがなければ、本当は選べたはずの道を諦めてしまうことがあります。

家計管理の目的は、ただお金を貯めることではありません。

自分や家族が大切にしたいことへ安心してお金を使い、自由で有意義な人生を選ぶための土台を作ることです。

まとめ:まずは、今の家計から将来へつなげる

将来のお金を考えるために、最初から難しい計算をする必要はありません。

まずは、次の内容を確認してみてください。

  • 毎月の手取り収入
  • 毎月の支出と黒字額
  • 年間で発生する支出
  • 現在の預貯金や資産
  • 今後予定している大きな支出
今の家計から将来へつなげるための確認項目を書き出す様子
今の家計を確認することが、将来へつなげる最初の一歩です。

これらが分かれば、将来を考えるための基本的な材料がそろいます。

家計のやり方は、それぞれの家庭に合ったもので構いません。
大切なのは、無理なく続け、定期的に振り返ることです。

まずは土台となる家計を整える。
その土台があるからこそ、次の段階で将来の希望とお金を現実的に結び付けられます。

次回は、今回そろった家計の材料をもとに、人生の羅針盤となる「ライフプラン」について考えていきます。

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